2021.09.27

それは７月の終わりの出来事。

 

 

 

女性お一人でご来店されたお客様は

 

何かを探している様子で店内を見ておられました。

 

 

 

「何かお探しですか？」

 

 

「う～ん。そうですね・・・」

 

 

 

「ウェルカムスペースとかに飾る物を探してて・・・」

 

 

 

「式場はどちらですか？あとお式はいつですか？」

 

 

 

「〇〇で来月末なんです」

 

 

 

「おめでとうございます！どんな物をお探しですか？」

 

 

 

「あ・・・一応コレとコレは買ったんですけど」

 

 

 

既に購入されていたグッズのお写真を見せて下さいました。

 

 

 

「その時は良いなと思って買ったんですけど・・・」

 

 

 

ご本人は購入された物に統一感がなく悩んでいる様子でした。

 

（結婚証明書はシック、リングピローはポップみたいな）

 

 

 

でも買った物は全部使いたい。

 

 

 

披露宴会場内にも飾りたい物があるが

 

これまた購入品と少し雰囲気が違い悩んでいる。

 

 

 

さらにその飾りたい物に関してプランナーさんに相談するも

 

飾る為の備品は自分で何とかしないといけない感じ。

 

 

 

どうすればいいかご主人に相談しても

 

素っ気ない返事で、すぐケンカになってしまう。

 

でも元々ご主人は結婚式に興味がなく

 

乗り気じゃないからしょうがないとも思っている。

 

 

 

話しているうちに新婦様からはどんどん涙がこぼれ

 

 

「なんかすみません・・・」

 

 

「いえいえ、お辛かったですね」

 

 

「列席される方も参列経験が結構あるので

手を抜いた感じを出したくないんです」

 

 

 

少しのプレッシャーが大きな重荷になり

 

行き詰ってしまったんですね。

 

 

 

購入品や披露宴会場の飾りつけに関して

 

私なりのアイディアをお伝えし

 

１冊の本をお貸ししました。

 

 

 

またご主人とのお話の進め方

 

何故このような事になってしまっているのか

 

こちらも私なりの見解でお話しました。

 

 

 

「今日来て良かったです」

 

 

 

そう言いながらまた涙を流しておられました。

 

 

 

「またお力になれる事があればいつでもお立寄りください」

 

 

 

結婚式まであと１ヶ月。

 

本の返却もあるし

 

また近々お見えになるだろうな

 

と思っていましたが

 

結婚式の日までお見えになる事はありませんでした。

 

 

 

 

結婚式大丈夫だったかな・・・

 

もう式から１週間経ったのか・・・

 

そんなことを考えていたら

 

入口のドアが開き、新婦様がお見えになったんです！

 

 

 

 

１冊の本を持ちながら

 

 

「いただいたアイディアでこんな感じになったんです！」

 

 

と嬉しそうにお写真も見せてくれました。

 

 

 

 

さらに

 

 

「主人はもう一度やりたい！って言ってました。笑」

 

 

結婚式に興味のなかったご主人がそう仰っていたそうです。

 

 

 

きっと新婦様が涙した事全てを忘れさせてくれる

 

家族愛溢れる、最高の結婚式だったんですね。

 

 

 

 

最後にお手紙とお品物を頂戴しました。

 

お手紙には心温まる言葉が綴られており

 

ひとり涙を拭きながら読ませていただきました。

 

 

 

たった一度、時間にすると３０分ほどの

 

お時間を共にしただけのお客様でしたが

 

とても想い出深い時間になりました。

 

 

 

 

結婚式ってやっぱり素晴らしい。

 

 

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